予備自衛官補訓練中の戦闘服や半長靴の装具整備のコツについて解説

JSDF hack
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どうも!!ブログ管理人のfujiです。

予備自衛官補の訓練中は、常に戦闘服と半長靴を装備して訓練に臨むことになります。


なので、課業後は翌日の訓練に戦闘服や半長靴の整備をしなければなりません。

ただでさえ時間のない予備自衛官補の訓練ですが、課業後もこれら装具の整備に追われることになります。


課業後の装具をどれだけ効率的に対処できるかによって、予備自衛官補訓練の難易度が大きく変わってきます。

装具の整備に時間がかかれば、訓練予習やその他の作業をする時間がなくなりますからね。


そこで今回は課業後に行う装具整備のコツについて解説します。


装具の整備を速攻で片付けて、有意義な課業後を満喫できるようになりましょう。


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自衛隊での装具整備の重要性について解説




まずは、戦闘服や半長靴の整備のポイントを解説する前に、自衛隊における装具等の整備の重要性について解説します。


予備自衛官補といえど同じ自衛隊員なので、お客様扱いは一切されません。

平等に基幹隊員と同じように指導してくれます。



自衛隊で支給される装具はすべて国民の税金から賄われてる


一般曹候補生でも予備自衛官補でも一緒ですが、一番最初に言われることはこれですね。

「国民の税金で購入した官品を大切にせよ」


この言葉は訓練の最初だけでなく、常々口酸っぱく指導される言葉です。

官品というのは税金で購入した物品のことを言います。



陸・海・空の自衛隊に掛かる費用である防衛費は年間でおおよそ5兆円くらいです。

ざっくりと国民1人から毎年約50000円もの血税を頂いてるわけです。


そんな国民の血税で購入した戦闘服などの装具を、自衛隊ではとても大切に扱います。

官品を国民から買って頂き、自衛隊がお借りしてるという感じですね。

・物品愛護の精神


自衛隊では官品などのモノを大切に扱います。

壊れれば使えるように修繕しますし、そもそも壊れないように大切に扱います。


このような心構えのことを自衛隊では「物品愛護の精神」と言います。


防衛費としては5兆円と少なくない金額ですが、駐屯地や部隊の予算としてはそれほど多くはありません。


予算が少ないという事情もあるのでしょうが、やはり国民の血税を無駄にできないという精神が物品愛護の精神を作り上げるのでしょう。


64式小銃の整備の時に使うマット代わりの毛布に製造銘板が縫ってありますが、昭和32年製造でした。

自衛隊創立が昭和29年なので、凄まじく大切に扱ってますよね?

約70年モノの毛布には驚愕しましたね。



物品愛護をしない奴には班長からの厳しい指導が待っている



予備自衛官補の訓練中には戦闘服以外にも、鉄棒や弾帯、雑嚢やサスペンダーなどの数多くの官品を貸与されます。

官品を装備している以上は班長たちからの厳しいチェックを受けることとなります。


たちが悪いのは班長たちのチェックは抜き打ちでやってくることです。

廊下のすれ違いざまに指導が入ったり、国旗掲揚後に1人ずつ細かに点検を食らうことがあります。


毎日点検するわけではないので、少しサボってしまったりと心の緩みが出てきた時に抜き打ち点検がやってきます。


・シワの数✖️10回 腕立て伏せ


よく訓練中に班長たちから言われてたのは

戦闘服のシワの数×10回腕立て伏せな!!


パワハラの厳しい時代にはなりましたが、柵の向こう側の駐屯地では通用しないことです。

整備を普段からすること
整備する時間を十分に与えてる
それで整備を怠ってるのはお前らの怠惰だ

と本気で思ってる厳しめな班長や専任助教は少なからずいます。

腕立てをやらせるのはパワハラだが、班長が一緒にやるならあくまで指導であるという謎ルールもありますからね。


腕立てがなくてもそれなりの叱咤は避けられないでしょう。

常日頃から物品の整備は完璧にしておきましょう。


同じ区隊や班の仲間に迷惑をかけることになる


班長の指導は個人だけでなく、班や区隊にまで及ぶこととなります。

自衛隊では1人のミスは全体のミスであるという考え方です。

いわゆる連帯責任という奴ですね。


もちろん個人にも指導が入りますが、区隊全体での指導を受けることとなります。

ひどい時は課業終了後にまでおよぶこともあります。


訓練の1段階ではみんなも分からないことばかりだし、忘れてる部分もあるので仕方ないです。

しかし、2段階で1段階のような同じミスをするのは良いことではありません。


そして、しょうもないミスをする奴は固定化されていきます

またあいつか!!」みたいなことにならないようにしましょう。


班長から指導されるだけでなく、仲間からも嫌われていくハメになります。

一般社会でもそうですが、予備自衛官補の世界でも仕事ができない奴やルールを守れない奴は淘汰されていくでしょう。


集団生活が基本の自衛隊です。

上手に周りとコミュニケーションをとりながら、少しずつ信頼を獲得していきましょう。

そうすれば、困った時に助けてくれるパートナーになってくれますからね。


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戦闘服や半長靴の整備のポイントについて解説




課業後の少ない時間の中で、かなりの作業ボリュームになる半長靴や戦闘服の整備のコツについて解説します。


半長靴や戦闘服の整備スピードが上がれば、課業後のゆっくりくつろぐ時間が確保できるだけでなく、予備自衛官補の同期からも一目おかれる存在となるでしょう。


アイツは仕事できるヤツ」という印象は、自衛隊の中ではとても大切なことです。


チームリーダーであったり取締などの役職を持った時に、「アイツは仕事できるヤツ」という印象が効果を発揮します。


仕事ができる・信頼できるリーダーに人はついて行きます。


統率して班や区隊をまとめるには、このような能力も必要なのです。


戦闘服の整備方法のコツについて解説



戦闘訓練で匍匐前進したり、射撃訓練で地べたにカラダをつければ戦闘服は泥や砂でドロドロになります。

毎日ドロドロになる戦闘服の整備方法のコツは

泥をしっかりと落とす
洗濯ネットを使う
シワを伸ばして半乾き
ドライアイロン
仕上げアイロン

上記がポイントになります。


それぞれのポイントについて詳しく解説します。


・戦闘服の泥をしっかりと落とす


戦闘訓練場での訓練では、とてつもなく戦闘服が汚れます。

匍匐前進をすれば泥や砂が付着しますし、自衛隊では砲弾が降ってきても訓練は続行されます。

多少の雨程度で訓練が中止になることはあり得ません。


窪みに溜まった泥水の中での匍匐前進は当たり前なのです。


そんなドロドロになった戦闘服は、隊舎横の水場でしっかりと汚れを落としましょう。

ポケットの中にも泥が入ってるので、ポケットの中も入念に洗いましょう。


ブラシが数本備え付けであるので、ゴシゴシと徹底的に泥汚れを落としましょう

ここで手を抜いてしまうと、後で後悔するハメになりますよ。


・洗濯ネットに入れて洗濯機に入れよう


隊舎の洗濯機は複数人で使うことになります。

台数が限られてるので、3人分くらいを一気に入れて洗濯することになります。


もし洗濯ネットに入れなければ、他の洗濯物と戦闘服が絡まってしまい、余計にシワが付くことになります。


戦闘服の整備で一番時間がかかるのがアイロンがけでのシワ取りです。

少しでもアイロンがけの負担がなくなるように、シワが付きにくい手段をとりましょう。


・戦闘服のシワを伸ばしながら物乾場に干す


戦闘服を干す時も、シワが付きにくい方法をとりましょう。

洗濯機で脱水が完了した戦闘服を、シワを伸ばしながら干します


余計なシワが付かないようにベルトを外し、肩章止めや胸ポケットのボタンも外しておきましょう。


1本のハンガーで戦闘服の上下を干さないように、別々に分けて乾きやすくなるように干します


物乾場の乾きやすいところを予めリサーチしておくことも大切ですね。



また、ここで干す際は完全に乾かすのではなく、半乾き程度に留めておきましょう。

時間で言ったら40〜60分程度ですね。


多少表面が乾いてくると、泥落としが不十分であれば白っぽく汚れが浮き上がってきます

特に白っぽい土壌の戦闘訓練場で匍匐前進をした後に、この現象が起きやすいです。


このタイミングであればまだ時間的にもリカバリーが効きます。

早めの行動で難局をクリアして行きましょう。



・戦闘服が半乾きの状態でドライアイロンをする



戦闘服を完全に乾かした状態では、スチームでアイロンをすることになります。

しかし、半乾きの状態であれば戦闘服に水分が残っているのでドライアイロンで十分です。


半乾きの状態でアイロンがけする理由としては、シワとりが簡単だからです。


完全に乾かした状態だと戦闘服がパリパリに乾いてるので、グイグイ押さえつけながらアイロンする必要があります。

シワがくっきり残っており、シワ取りも一苦労です。


しかし、半乾きの戦闘服であれば、生地もヤワヤワなのでシワもしつこくありません。

軽く押さえつけるだけでシワを取ることができるでしょう。

しかし、戦闘服の線を付けるところはしっかりと力を入れてアイロンしましょう。




アイロンがけのコツとしては元自衛隊芸人の「トッカグン」さんの動画が参考になるので見てください。



・物乾場に再度干して仕上げのアイロンがけ


半乾きの状態でドライアイロンが終了したら、物乾場で戦闘服を再度乾かします。

ドライアイロンをしてもまだ戦闘服の内側が完全に乾燥してないからです。


ドライアイロンをした後に、1時間ほど乾かせばパリパリに仕上がってます。

半乾きの時に付けた線がより強調されるようになります。


物乾場から戦闘服を回収しロッカーに片付ける前に、スチームで軽く仕上げのアイロンをしましょう。

最後の確認程度なので、手早く5分くらいで済ませましょう。


時間がかからないので、私は日夕点呼が終わった後にやってましたね。

ギリギリまで物乾場で戦闘服を干したかったし、その時間帯にアイロンをかけてるヤツなんてほぼいないので待つことなくアイロンを確保することができます。


周りの隊員の行動を観察しながら、装具整備や食堂、お風呂等の順番を考えるのも重要ですね。


隙間時間を狙って効率的な戦略を立案しましょう。


半長靴の整備方法のコツについて解説


次に半長靴の整備方法について詳しく解説します。


戦闘服ほど時間はかかりませんが、こだわりだしたらキリがない厄介な装具です。

自衛隊では半長靴の爪先の光沢具合を重視されます。


磨けば磨くほど輝きは出てきますが、こだわり出したらとてつもない労力を奪われます。

短時間で効率的にピカピカにできる半長靴の整備方法のコツとしては


高圧洗浄機で汚れを落とす
ゴミをブラシで掻き出す
靴墨を付けてブラッシング
kiwiワックスを使う
物乾場で乾かす
ストッキングで磨く


上記がポイントですね。

それぞれ詳しく解説します。


・高圧洗浄機で半長靴の汚れを落とす


隊舎の側面の階段を使って居室まで移動すると思いますが、その階段の1階部分には必ず半長靴専用の高圧洗浄機が備え付けられてます。

この高圧洗浄機を使えばしつこい汚れも一髪で吹き飛びます。


このタイミングで汚れを落とさないと、整備に時間がかかるだけでなく、居室や廊下の清掃が大変になります。

汚れは外で完全に落としてから、隊舎に入るようにしましょう。


・豚毛のシューズブラシで汚れを掻き出そう


高圧洗浄機を使っても、靴紐の穴の内側などの細かな部分に汚れが溜まってます。

スーツ用の革靴であれば馬毛のシューズブラシを使いますが、半長靴では豚毛のブラシ一択です。




馬毛だと毛質が柔らかいので、半長靴に付着した頑固な汚れを落とすのが難しいです。

ゴシゴシといくなら豚毛の方が使いやすいですね。


半長靴の縫い目などに汚れが入り込んでることがあるので、入念に汚れを落としてあげましょう。

靴紐を外した状態で細かなところまでブラッシングしましょう。



・靴墨を適量つけて仕上げブラシ


ブラッシングで汚れを落とし終わったら、靴墨をブラシにつけてブラッシングします。

汚れ落とし用と靴墨用のブラシはそれぞれ分けておきましょう。


ブラシの背中にマジックで汚れ落とし用は磨き靴墨用は仕上げと表記しておきましょう。


仕上げ用のブラシも、磨きと同様に豚毛のブラシを使います。


靴墨は革靴用ではなく、自衛隊御用達の半長靴用の靴墨を使いましょう。





半長靴用の靴墨なので、やはり相性は抜群です。

べっとり付けるのではなく、ブラシで少量すくってブラッシングするだけで革にめちゃくちゃ馴染みます。

イメージ的には、半長靴の擦れて色あせてる部分にクリームを馴染ませてやる感じですね。


大容量なので予備自補訓練の50日間使っても、まだ半分ほど余るくらいです。


性能も申し分なくコスパ最強の製品ですね。



・半長靴の爪先をkiwiで補修する



自衛隊では爪先のテカリ具合で整備の良し悪しを判断されがちです。


班長たちにも一目おかれるような、ビカビカの爪先を作るにはまずは下地を作る必要があります。


下地を作るには、このkiwiクリームを使って爪先を補修します。




kiwiを塗る時のコツとしては、クリームを指の体温で溶かして爪先の凸凹を埋めるように塗ることです。


kiwiはクリームというかロウソクのような素材です。

ロウソクを体温で溶かして薄く塗り、またその上から薄く塗るという作業を何回も行いkiwiの層を爪先に作っていくのです。

この地道な作業を行うことで凸凹がなくなっていきます。



爪先が凸凹な状態だとピカピカの鏡面のような輝きを出すことは難しいです。


一日で最高の状態に仕上げるのは難しいですが、毎日根気よく何層にもクリームを塗り続ければ、徐々に仕上がって行きます。

半長靴を育てるという気持ちが大切です。



・物乾場でkiwiクリームを乾かす



kiwiクリームを数回塗ったら、物乾場で半長靴を乾燥させましょう。

大体1時間ぐらい乾燥させれば良いでしょう。


乾燥させることでクリームの余計な水分が飛ぶことにより、半長靴への密着性と磨きの時の光沢具合がアップします。


靴磨きに魂捧げてる系の予備自補の中には、クリームの塗りと乾燥を1日に3回以上やってる奴らもいましたね。

課業終了後〜日朝点呼までは上は戦闘服、下はジャージにシューズというジャー戦が正装になります。

クリームを5分程度で手早く済ませ、乾燥させてはまたクリームを塗ってと時間の使い方を工夫すればそれなりの回数をこなせますからね。

就寝中に物乾場で半長靴を干し、朝一の時間のない中で靴を磨いてるツワモノもいました。


どのレベルまでやるかはあなた次第ですね。


私はコスパ重視なので、乾燥は1回だけにしてましたね。



・ストッキングで爪先を輝かせよう


物乾場でkiwiクリームを付けて十分に乾燥させたら、半長靴の爪先が光沢のないマッドな感じになります

これくらいの状態が十分に乾いたという合図です。


ここからはひたすら爪先を磨く作業になります。

磨く時にはストッキングを使いましょう。


普通のタオル等でもいいのですが、ストッキングを使えば光り方が3割増しです。

同じ磨くという労力を払うなら、より効果的な方法がいいですよね。


磨き方のコツとしては、円を描かないように直線的に磨くことと、高速で磨くことですね。

カピカピに固まったkiwiはいわばロウソクです。

このロウソク部分をひたすら磨くことで、表面が少し熱で溶けて光沢を放つようになります。


磨いてる時にほんの少し水滴をつけて磨くと、より光沢が強くなります。


男性がストッキングを買うことに抵抗があると思いますが、安心してください。

自衛隊の駐屯地内の売店においてあります。


同じ隊員なら用途が分かってるので誤解を受けることもないでしょう。


私は周りのへんな誤解を受けたくなかったので、ネットでポチりましたけどね。

駐屯地の売店よりも、ネットで買った方が絶対安いですからね。



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まとめ:効率よく装具整備を終わらせて優雅な課業後を過ごそう


効率的に装具整備を終わらせれば、班長たちとタバコ吸ったり、アイス食べながら同期とだべったりと息抜きの時間が増えます。


装具は今回紹介した戦闘服や半長靴だけでなく、雑嚢や背嚢、水筒にエンピなど盛り沢山です。

種類も多いので、手間取ってるとあっという間に消灯の時間になります。

かなりストレスのかかる訓練内容なので、課業後にまったりする時間がなければ精神的にシンドイでしょう。



せっかく狭い関門をくぐり抜けて獲得した予備自衛官補ですので、途中で投げ出さずにやり遂げてほしいですね。


これからも予備自衛官補向けに有益な情報を発信していくので、ぜひご贔屓にしてくださいね。


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