はじめまして!!ブログ管理人のfujiです。
予備自衛官補の訓練は一般人からしたら、体力面や精神面でとてもハードです。
それだけでなく、会社や学業とのスケジュール調整の難しさなど多くの障壁があります。
また、覚えることも非常に多く、特に予備自補を悩ませるのが4つの役職と号令要領です。
技能予備自衛官補は10日という非常に短い期間で予備自衛官に任官しますので、号令要領で苦戦する人が多いです。
医者は佐官クラス、弁護士は尉官クラスであり、それぞれ大隊長・中隊長クラスなので、部隊指揮をとる立場になります。
しかし、階級は立派でも、号令要領や部隊指揮がうまくいかず、それが原因で予備自衛官を辞める人もそれなりの数いるそうです。
そこで今回は、予備自補訓練での4つの役職と号令要領について解説します。
久々の訓練の予習や忘備録として使ってください。
予備自衛官補訓練での4つの役職
予備自衛官補の5日間招集教育訓練では、初日に役職決めがあります。
駐屯地によっては役職がないところもあります。
役職については以下の4つになります。
②内務‥‥青色
③武器係‥‥緑色
④チームリーダー‥‥黄色
各役職は左肩の肩章留めにそれぞれの色の肩章を付けます。
私は黄色と赤色だけ付けたことあります。
全部コンプリートしたやる気のある同期も何人かいましたね。
予備自補の訓練で2つの駐屯地にお世話になりましたが、役職がない駐屯地でも取締だけはありました。
逃げようのない予備自補の役職について詳しく解説します。
予備自衛官補区隊の区隊長:取締
予備自の4つの役職で一番の花形なのが取締です。
簡単にいうと予備自補の区隊長ですね。
自衛隊では、教育部隊を区隊と呼びます。
つまり、小隊長という単語は使いません。
赤い肩章を見るだけで、同じ予備自補で同列のはずなのに威圧感がありますもんね。
しかし、一番キツい役職でもあるのが取締です。
・日夕点呼
・部隊行進指揮
・部隊統制指揮
・人員掌握、集合完了報告
・清掃指揮
・翌日訓練指示受け
上記が主な取締の仕事です。
ざっくり説明すると、区隊の人員把握、体調不良者の有無の確認、行進中の部隊の誘導、生活拠点である居室内や教室内でのモノの置き方等の統制指示などです。
一番めんどくさいのが課業後に班長室に赴き、翌日の訓練スケジュールを聞くことです。
1日の細かな時間まで伝達されるので、漏れの無いようにメモをしっかり取らなければなりません。
また、それらを区隊全体に間違いなく伝達しなければなりませんので、大量のメモをホワイトボードに書き写す必要があります。
そして、各班のリーダーであるチームリーダー達との会議で、認識の共有等もしなければなりません。
仕事多すぎですね。起きた瞬間から寝るまで仕事に追われる感じですね。
しかし、1度でも経験しておけば予備自になっても十分通用する部隊指揮能力が身につきます。
失敗しても甘くみてもらえる1段階訓練の時に経験することをオススメします。
予備自衛官補区隊のナンバー2: 内務
取締の補佐的なポジションにあるのが内務です。
女性と男性の隊舎が別であるので、取締が男性なら内務は女性になります。
逆も然りですね。女性の取締はとてもガッツがないとキツいでしょう!!
取締のサポートなので内務は意外と仕事はありません。
号令や人員掌握は取締がやるので気楽なもんです。
一番の仕事は、部隊移動時に区隊旗を持って先頭に立つことくらいです。
そこそこ楽ですが、10キロ行進や25キロ行進の訓練課程の時は内務になることをオススメしません。
64式小銃を背負いつつ区隊旗を持つのはそこそこ地獄です。
64式の負い紐が肩に食い込むのに、両手が塞がってるので気軽にずらすこともできません。
ただでさえ荷物がたくさん入って10キロを優に超える背嚢を背負ってる状況なのに、両手が自由に使えないのはストレスマックスです。
訓練カリキュラムを考えながら役職を選ぶのが賢明でしょう。
64式小銃等の管理担当:武器係
武器庫から64式小銃や銃剣、防護マスクを搬出・格納する際の監督です。
みんなより早めに武器庫に集合して搬出準備を整えたり、武器格納後に格納点検を実施するので、次の行動を迅速にする必要があります。
みんなより行動スケジュールが早めになるのでそこそこしんどいです。
また、物品の格納要領の是正もするので、訓練に慣れてない1段階ではみんなが誤って格納した物品の後始末が待ってるのでかなり苦痛です。
銃剣の向きであったり、小銃の負い紐の張り具合やバックルの位置など事細かに決められてます。
みんなが要領を理解してくる2段階に担当することをオススメします。
予備自衛官補の各班の班長: チームリーダー
予備自補の区隊は、複数の班で構成されてます。
複数の班をまとめてるのが取締になります。
そしてそれぞれの班の班長がチームリーダーになります。
訓練参加人数によりますが5〜8名で1班になり、5〜8班ほどで1区隊になります。
ちなみに予備自補や自衛官候補生などの教育隊では、「部隊」と呼ばずに「区隊」と呼びます。
教育訓練中ということで区別してるのだと思います。
・日夕点呼
・班行進指揮
・班統制指揮
・取締からの情報伝達
上記がチームリーダーの仕事になります。
取締の役割に似たような感じですね。
取締は区隊全体の指揮だったのに対して、チームリーダーは班の指揮になります。
班員の人員掌握や、居室内の管理、課業後の班行動指揮が主な仕事です。
課業中に休憩がちょこちょこ入るので、休憩が終わる前に班員を掌握し取締に報告したり、課業後の行進号令をかけたりとそこそこ忙しいです。
取締ほどではありませんが、それなりの部隊指揮能力が身につきます。
ぜひA課程で率先してチームリーダーになってみてください。
学生や社会人など様々な属性の人間を班としてまとめるのはそこそこ大変ですが、非常にやりがいのある役職ですよ!!
まれに変な人種が混じってるので、彼らとの戦いは大変ですがね…
予備自衛補訓練での号令要領
予備自補には様々な号令や動作があります。
その中でも頻度の高い人員掌握について解説します。
予備自衛補隊員の人員掌握
班員や区隊の人員が揃ってることを確認・報告する「人員掌握」について解説します。
・班員掌握(チームリーダー)
チームリーダが班員を掌握して取締に報告する手順について解説します。
テキスト文字で多少わかりにくいかもですが、ご了承ください。
①班員の集合と整列
班員を1列縦隊に集合させ、整頓させます。
右手をグーにして上にあげます。
号令がかかると班員は「ヤー」と声を出しながら集合します。
気をつけの号令で「不動の姿勢」になります。
自衛隊の気をつけを不動の姿勢と言います。

●●班 1列縦隊集まれ
(班員集合後)気をつけ
②班員の人数確認、健康状態把握
番号をかけ班員の人数を数えます。
「番号」と「始め」の間は一呼吸入れます。
班員は前から1、2、3…と番号を数えます。
人数確認後チームリーダーの「健康状態」という号令に対して「異常なし」と返答します。
異常があるなら、挙手なり何かしらの反応をしましょう。

番号、始め
(番号終了後)健康状態
③取締に報告
班員掌握後、取締に報告します。
回れ右をして取締に正対します。
取締に敬礼して、相手が返礼し終わるまで敬礼したままです。
返礼終了後、チームリーダーも敬礼を終了し以下のように報告します。

●●班 総員○名 事故なし
現在員○名 健康状態異常なし
事故とは「その場にいない班員のこと」を指します。
病欠や別行動して今その場にいなければ、その人数と理由を報告します。
5人班で1人が風邪で休んでるならば以下のような報告になります。

●●班 総員5名 事故1 現在員4名
事故の内訳○○予備自補熱発就寝
その他健康状態異常なし
報告終了後、敬礼をして報告完了となります。
チームリーダーといえども覚えることが多すぎて大変ですね。
取締はこれ以上に大変ですから覚悟してくださいね。
・区隊集合報告(取締)
課業中に休憩が適時あります。
休憩が終わる前に取締はチームリーダーからの人員掌握の報告を受けます。
全ての班の報告を受けた後、教育係である基幹隊員の班長や区隊長等に報告します。
①班の掌握
取締とチームリーダーとのやり取りは、前段で説明したのとほぼ同じです。
一文だけ違うところがあり、「健康状態異常なし」が「集合終わり」に変わります。
健康状態を確認するのは日朝・日夕点呼の時だけだからです。
②基幹隊員に報告
取締が予備自補隊員全員に、気をつけの号令をかけます。
基幹隊員に正対後敬礼をし、以下のように報告します。

●●区隊 総員○名 事故なし
現在員○名 集合終わり
再度敬礼し報告終了となります。
もちろん事故があれば、事故の内訳の報告も行います。
班の掌握にもたもたしてたら休憩時間をオーバーしてしまい、班長のゲキが飛んできます。
多く休憩時間を取るためにテキパキとした報告要領を身につける必要があります。
・日朝、日夕点呼(取締)
起床後と就寝前に区隊全員が揃って点呼を受けます。
報告相手は営内服務の番人である「当直陸曹」です。
営内ルールの遵守と規律の維持のために常に目を光らせてる当直陸曹は、厳しい指導をされる方が多いです。
鬼軍曹とはまさに当直陸曹のためにあるようなものです。
番号のかけるスピードが遅くて何度でもやり直しさせられた苦い思い出を、今でも鮮明に思い出すことができます笑
①班の掌握
取締はチームリーダーから班員掌握の報告を受けます。
掌握要領は上段で説明した通りです。
体調不良であったり事故がある場合は、誰がどのような状態なのか報告する必要があるので、名前と状態をメモしておくといいでしょう。
訓練課程と駐屯地によっては1区隊が50名を超えるので、名前を覚えるのはほぼ不可能ですからね。
②区隊整列
区隊全体で列を整頓させます。
人数によっては縦隊から横隊に並び替えることもあります。
区隊の中央が当直陸曹の立つ場所に合わせるのがポイントです。
4列の縦隊と仮定して進めていきます。
取締は以下の号令で列を整頓させます。

短間隔に整頓する
右へならえ なおれ
4列の一番右翼が基準となります。
最右翼は正面を向き、それ以外は右を向いて列を整頓します。
左手を腰につけ、親指を後ろに向けた時のポーズが短間隔です。
整頓後は当直陸曹が来るまで、取締の「休め」の号令で休めの姿勢になります。
取締は回れ右をして正面に正対します。
③点呼実施
当直陸曹が視認できる位置まで出てきたら、取締は回れ右をして区隊に「気をつけ」の号令をします。
再度回れ右をして当直陸曹に敬礼をします。
敬礼後以下の報告をします。

●●区隊 総員○名 事故なし
そして回れ右をして区隊に番号をかけます。
最右翼列が番号を数えていきます。
番号終了後、最後尾横列の左隣に人がいない者が欠人報告をします。
最後尾の横4列が4人で埋まってるなら、最後尾最左翼が「満」
3人なら最後尾右から3番目の人が「欠」と報告します。
報告終了後、「健康状態」と号令し異常の有無を把握します。
回れ右をして当直陸曹に以下の報告をします。

列外1 健康状態異常なし
報告後敬礼をします。
列外とは「区隊の列にいない人員」のことを指します。
ここでいう列外は取締のことです。
当直陸曹のありがたい説教を受けたのち、颯爽と隊舎に戻っていきます。
当直陸曹が見えなくなったら、取締が区隊に対して「別れて事後の行動 別れ」と命令します。
班員全員は「別れます」と返答し敬礼をします。
取締が返礼し、手を下ろしたら別れて行動できます。
後は班単位で隊舎まで戻ります。
めちゃくちゃ分かりにくいかもしれませんがごめんなさい!!!
それだけ取締は複雑で分かりにくいことを、1日に2回もやらなければならないということなのです。
日朝点呼なんて地獄ですよ!!起きて2分後にはこれやるんですからね!!
まとめ:慣れれば自衛隊の号令要領も楽勝
いかがでしたか??
今回説明した4つの役職や号令要領は、予備自衛官補だけではなく陸上自衛隊共通の作法です。
予備自補もいずれは補が取れて、予備自衛官になります。
部隊指揮能力や号令要領をマスターして、現役に負けないくらいに練度を高めていきましょう!!!
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