初めまして!!ブログ管理人のfujiです。
私は50日の予備自衛官補訓練を修了して、予備自衛官に任官しました。
属に言うと「一般公募予備自衛官」ですね。
普段は会社員や学業に専念しながら、50日の訓練を受けるために駐屯地に集合してカリキュラムをこなす、自衛隊の中でも特殊な立ち位置なのが予備自衛官補です。
そんな特殊性からか、現職自衛官とは一味違った「あるある」が存在するのです。
そこで今回は、私が50日の訓練中に感じた「予備自衛官補あるある20選」を発表していきます。
メディアでは取り上げられることの少ない予備自衛官補の生態について、理解を深めれるチャンスです笑笑
予備自衛官補あるある 前半戦
早速ですが「あるある20連発」いきます!!
項目が多いので前半戦と後半戦に分けてます。
私の経験に基づくあるあるなので、必ずしもこれが全てではないことをご了承下さい!!!
1. 戦闘服のアイロンがけが上手になる
予備自補に限らず自衛隊共通のあるあるですね。
戦闘服のアイロンがけが上手になります。
戦闘服のシワ取りはもちろんですが、線を強く入れなければならないところがあります。
その線を作るために、全体重をアイロンに乗せてグイグイ押し付けます。
その姿からか自衛隊ではアイロンがけではなく「プレスがけ」と呼びます。
上記は元自衛隊芸人の「トッカグン」さんの戦闘服アイロンがけ講座です。
予備自補でもプレスの仕上がりは班長からの抜き打ちチェックが入ります。
入念にしなければなりませんが、課業後の時間で少ないアイロンを奪い合いながらプレスしなければなりません。
順番待ちができるので、素早く上手にプレスできる能力を身につけることができます。
2. 起床ラッパより早く目が覚める
起床ラッパが鳴った瞬間に飛び起き、隊舎前の広場に集合しなければなりません。
そのプレッシャーからか、ラッパの5分前に自然と目が覚めてしまいます。
目が覚めてもベットから出ることは、トイレ以外は禁止です。
コソッと靴下履いたりなんてズルしてはいけません。
班長達が目を光らせながら巡回してますので、バレたら地獄を見ますよ!!!
3. 予備自衛官補の統制が大変
自衛隊では規律や集団行動が重要視されます。
よって統制事項が多いのです。
靴を並べる順番や、荷物を置く時の方向等も厳しく指導されます。
しかも区隊単位で統制しなければなりません。
参加人数が多くなりがちな一段階の訓練では、50人以上が同じ統制の下行動しなければならないのです。
一番議論になるのが「バケツの取手手前か奥か」議論です。
統制事項は「取締り」という予備自補の隊長が決めなければなりません。
取締りによっては統制方法が違ってきたり、訓練途中で統制方法が変わったりします。
各予備自補の班長であるチームリーダーと取締りの連携がうまく取れないと、班長達からの厳しい指導が飛んできます。
慣れてない一段階の訓練では情報の錯綜で現場は大混乱になりがちです。
予備自衛官補の役職についてまとめて記事があるので、気になる方は要チェックですよ!!
4. 夏場の予備自衛官補訓練は地獄
気温が高いので必然的に訓練が地獄と化します。
課業後もベットメイキングやプレス、半長靴の整備などやることは盛り沢山です。
お風呂に入っても結局汗でびしょびしょになります。
お風呂の時間は決まってるので、ボディシートや制汗スプレーで凌ぐことになります。
居室には効きの弱いエアコンがついてますが、消灯後にエアコンが勝手に消えるエコ設計になってます。
寝苦しくてたまったもんじゃありません。
夏場の訓練はホントに地獄です!!!!
5. 訓練後のアイスが唯一の幸せ
駐屯地内にはセブンイレブン等のコンビニが入ってます。
日用品だけでなく、訓練に必要な備品は全てここで揃えることができます。
もちろんアイスもあります。
1日の訓練を頑張ったご褒美に、お風呂上がりのアイスはカラダに染みわたります。
6. 将来の幹部自衛官が勢ぞろいする
予備自衛官補の8割は大学生です。
そしてその4割くらいは自衛隊の入隊が決まってたり、合否の結果待ちであったりします。
私が訓練を受けた時に、陸・海・空の幹部候補生合格者が勢ぞろいしてました。
将来の上級幹部のタマゴが勢ぞろいしてると思うと、スゴイことですよね。
自衛隊入隊までの予習として、予備自補の訓練を受けてる人もそれなりの数いるのが実情ですね。
7. 同期が翌年自衛隊前期教育受けてる
前述しましたが、自衛隊志望が4割くらいいます。
なので翌年訓練を受けに駐屯地に入ると、予備自補の同期が自衛官候補生や一般曹候補生として前期教育を受けてることが多々あります。
嬉しく思う反面、届かないところまで行ってしまったという寂しい気持ちにもなったりします。
特に一般曹候補生の襟元の金バッジが輝いて見えますからね。
8. 駐屯地に近づくにつれて逃げ出したくなる
訓練出頭のために駐屯地に近づくにつれて、逃げ出したくなります。
訓練もキツいですし、目が覚めてから目を閉じるまで休む暇なく訓練ですし、自由や娯楽はほぼありません。
駐屯地の門をくぐったら最後ですからね。
5日間地獄の閉鎖空間が待ってます。
予備自補の訓練駐屯地によって地獄レベルは全然違ってきます。
私は2つの駐屯地で50日間の訓練を修了しました。
片方は修羅でしたが、もう片方はリゾート地でした。
最寄りの駐屯地しか原則選べませんので、腹をくくって出頭しましょう!!
9. 1日の時間は長いけど短く感じる
自衛隊の1日は6時の起床から始まります。
課業開始は8時15分からですが、起きてから日朝点呼、朝食やベットメイキング、小銃搬出と部品の脱落防止処置などやることが盛り沢山です。
課業終了は17時ですが、そこから戦闘服のプレスや半長靴整備、ベットメイキング、掃除、明日の訓練準備等やることが盛り沢山です。
1日の時間的にはとてつもなく長いですが、目を覚ましてから目を閉じるまで止まる暇なく動き回るので1日が短く感じます。
10. 予備自衛官補訓練2段階開始時に同期の半分はいなくなる
予備自衛官補の訓練はA〜Dの一段階、E〜Hの二段階、I ・Jの三段階と分かれてます。
5日間連続出頭というスケジュール管理の難しさや、訓練のキツさが相まって二段階開始時には半分ほどが予備自衛官補を辞めてます。
私がA課程を受けた時は2個中隊4区隊の200名ほどでした。
しかし、2段階E課程の時は1個中隊2区隊の80名にまで減ってました。
二段階後半では30名程度でしたね。
人数が少ないとアイロンの争奪戦や統制事項等が楽なのですが、同期がどんどん辞めていくのは寂しい限りですね。
一般的に予備自衛官補から予備自衛官になるのは1割弱と言われてます。
予備自補試験の倍率が約3倍なので、一般人が予備自衛官になるには相当の覚悟や努力と会社や学校などの周りの理解が必要であるということになります。
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