どうも!!ブログ管理人のfujiです。
予備自衛官補と比較し予備自衛官の年齢構成はかなり高めで、ほとんどが自衛隊を定年されたOBか昔自衛隊で働いてたけど今は別の仕事をされてる方々ばかりです。
なので必然ではありますが、本業の片手間で予備自衛官の訓練に参加されてる方々ばかりです。
かくいう私も本業を捌きながら暇を見つけて5日間訓練に出頭してます。
しかし、そんな予備自衛官には分割出頭という便利な制度があるのです。
そこで今回は、予備自衛官の分割出頭の概要やルール、注意点について詳しく解説します。
予備自衛官補から予備自衛官になる人や、現役予備自衛官の人はこの分割出頭を正しく理解して制度をフル活用しましょう。
予備自衛官の分割出頭訓練の概要について解説
まずは分割出頭の概要等について解説していきます。
分割出頭は社会人に配慮した訓練スケジュール
本来の予備自衛官の訓練は5日間連続で行う訓練です。
しかし、本業との兼ね合いやそもそも5日連続で出頭することが難しい人が大多数です。
そこで、訓練出頭の負荷を減らすために分割出頭という制度ができました。
5日間訓練でも土・日曜日を絡めていつので多少は出頭しやすいですが、有給を自由に取れない企業が多数あるのが日本社会の現実ですからね。
・5日間の訓練を2つに分割することができる
分割出頭では、5日間の訓練を2・3日の二つに分割することができます。
分割訓練を受ける時は、2日、3日のどちらが先になってもOKですし、分割出頭の前半と後半の期間が長期間空いていても1年以内に5日間を終了できるならOKです。
土日の2日間であれば本業との調整が簡単ですし、3日間でも有給を1日使えばいいだけですからね。
社会人に配慮された制度であるということですね。
しかし、分割出頭ができるのは予備自衛官の5日間訓練だけなので、中央訓練や方面総監訓練などの特別な訓練や予備自衛官補の50日間の教育訓練では使うことができません。
予備自衛官に関わる全ての訓練で使うことができるのではない、ということが注意点ですね。
予備自衛官補の訓練でも分割出頭が可能になれば、予備自衛官の充足率が高くなると思うんですけどね。
予備自補から予備自になるのはせいぜい2割程度と言われてます。
訓練そのものがしんどいという理由もありますが、一番は訓練スケジュールの調整の難しさですからね。
予備自補の訓練で辛かったことについて下記記事で解説してるのでぜひ参照してみてください。
駐屯地が別々でも分割訓練は可能
分割出頭の訓練の場合は、前半と後半の訓練駐屯地が同じでなくてもOKです。
予備自衛官の訓練は住所から最寄りの駐屯地か、県内のいずれかの駐屯地で訓練を受けることになります。
どこの都道府県でも予備自衛官の訓練駐屯地は2〜4つほど設定されてます。
予備自補の訓練と違って訓練内容がほぼ全国共通なので、分割出頭でもどの駐屯地を選んでも支障がないということですね。
・様々な駐屯地を回ることができる
予備自衛官補訓練では教育駐屯地の教育大隊が訓練の運用を担当してました。
しかし予備自衛官訓練では、通常の部隊が訓練を担当します。
駐屯地によって配属部隊は大きく変わってきますので、車両の数や種類などが変わってきます。
分割出頭をフル活用して、回れる駐屯地をコンプリートするのも面白いですね。
普通科だけの駐屯地もあれば特科や施設があるところもありますからね。
まぁ、訓練内容が大きく変わることがないので色々回る手間等考えたら無駄かもしれませんが、やはり駐屯地で大きく差が出るのが食堂ですね。
訓練中の唯一の娯楽はご飯を食べることです。
5日間連続で出頭し駐屯地で寝泊りするなら尚更ですね。
今まで3つの駐屯地でご飯を食べてきた私の経験から言うと、規模の大きな駐屯地の方がご飯の種類が多くて美味しいように感じました。
ご飯の美味しさNo1の駐屯地を探す旅も一興ですね。
予備自衛官を辞めて欲しくない地方協力本部の思惑もある
分割出頭は予備自衛官にとって便利な制度ですが、そこには予備自衛官を辞めて欲しくない思惑もあります。
5日間訓練に出頭できなくて予備自衛官を辞めていく人を、分割出頭の制度により未然に防いでますからね。
・予備自衛官の低い充足率
現役の自衛隊でさえ定員割れの状態が続いており、最近採用年齢を26歳から32歳と引き上げてきました。
もちろん予備自衛官においても定員に対して少ない状態です。
2017年度末時点で予備自衛官の定員4万7900人のところ、実員は3万3850人で充足率70・7%です。
即応予備自衛官に至っては定員8075人のところ、実員4330人で充足率は53・6%です。
基幹隊員も予備役も猫の手も借りたいところなのです。
充足率の低下は周辺諸国に対して戦力低下をアピールするようなものなので、安全保障上の危機です。
充足率の低下を防止するために各都道府県の地方協力本部は日々苦労をしてますからね。
訓練に出頭できてないので辞めるなんてことを言えば、すぐさま駆けつけてあらゆる妥協案や1日だけでも訓練に来てくれと言われるでしょう。
分割出頭を駆使して地方協力本部の期待に応えたいところですね。
予備自衛官の分割出頭訓練の手続きについて解説
次に実際に分割出頭訓練の申し込み等の手続きについて解説します。
通常の訓練の手続きとは勝手が違うので注意が必要です。
とりあえずは予備自担当官に連絡
年度始めに送られてくる訓練希望日の申し込み書でもOKですが、担当官に直接連絡すればOKです。
相手のことも考えて電話ではなくメールで連絡すると良いでしょう。
電話は相手の時間を一方的に奪う愚かな行動ですからね。
電話の存在がどれだけ忌々しいか下記記事で解説してるので、気になった人は参照してみてください。
・分割出頭訓練の調整は担当官としっかり行おう
ほとんどの予備自衛官は連続で5日間の訓練に出頭せず、分割出頭で訓練に参加します。
そうなると5日間訓練のうち前半が定員オーバーであったりすることがあります。
なので早めに担当官に連絡して分割出頭の調整をする必要があります。
少なくとも訓練の1ヶ月前くらいには連絡したいところですね。
担当官も何百人という予備自衛官を管理してますからね。
ギリギリに申し込むと訓練に参加でないことがありますし、担当官との連絡不足で2日のところ3日の出頭命令書がきたなんてこともあります。
担当官との連絡は密にいきましょう。
・分割出頭訓練では体力検定と射撃検定は必須項目
分割出頭訓練では自由に訓練日を設定できると思われがちですが、射撃訓練と体力検定を両方受講できるようにしなければなりません。
よって分割出頭訓練の前半と後半を一気に決める必要があります。
つまり、年度末に近づくにつれて訓練設定日の自由度がなくなっていき、早めに行動しないと分割出頭すらままならない状態になります。
早め早めの行動で担当官と分割出頭の調整をしておきましょう。
分割出頭訓練と5日間訓練の違いについて解説
通常の5日間訓練と分割出頭訓練の違いや注意点について解説します。
5日間訓練について下記記事で体験レビューを書いてるので参照してみてください。
訓練内容は5日間も分割出頭訓練も一緒
訓練内容に関しては、5日間訓練でも分割出頭訓練でも一緒です。
5日間の訓練の中で2日組と3日組が入るだけで、別れて訓練をするということではありません。
しかし、5日間訓練の2日目と3日目に大きくメンバーが変わっていくので、班員表をしっかりと見て自分がどこの小隊で誰の班なのかを掌握しておくことは大切です。
年度始めの訓練では人数が多くなりがちなので迷子になってしまいますよ。
分割出頭訓練は多少準備が面倒
訓練を2回に分けるということは、当たり前のことですが1年間で2回も駐屯地に行く必要があります。
移動距離も2倍ですし訓練の準備も2回やることになります。
訓練出頭の際には交通費手当がありますが、予備自衛官訓練では最寄りの駐屯地への出頭が基本なので手当は無いと思ってくれて結構です。
交通費の実費ではなく移動距離に対して手当がつくので、そこそこ離れていないと手当はつきません。
交通費手当がつかないのに分割で出頭する旨味はあまりありませんね。
駐屯地に出頭するだけでだるいのに、出頭してからも面倒ですからね。
・戦闘服の準備が大変
予備自衛官補の訓練でもそうですが、予備自衛官の訓練でもまず最初にやることは戦闘服の縫い物です。
階級章を戦闘服に縫い付ける作業が待ってます。
まぁ、予備自衛官補と違い予備自衛官訓練では、縫い物の時間だけで3時間くらいとってくれてる親切設計ですけどね。
戦闘服なので略章をつけることになりますが、階級によってつける場所が変わってきます。
幹部や准尉・曹の階級であれば襟と胸、士であれば右腕につけることになります。
予備自補上がりの予備自衛官にとっては初見殺しなので、しっかりと予習をして望みたいところですね。
士の場合は右肩の概ね10センチ下のところに略章を縫い付けます。
まぁ、分からないのなら大人しく周りの人に聞きましょう。
みなさんOB自衛官なので優しく教えてくれますよ。
OB自衛官にとって自衛隊未経験の公募予備自衛官の存在は珍しいらしく、特にOB幹部自衛官から色々声かけて貰えますからね。
まとめ:分割出頭を駆使して予備自衛官訓練を乗り切ろう
私は初めての予備自衛官訓練は、4日間駐屯地に泊まって訓練を受けました。
予備自衛官補の時と違って稼業後にやることもないので正直暇です。
パソコン等の持ち込みもNGなので尚更暇ですね。
予備自衛官の訓練を受ける時は分割出頭くらいがちょうど良いです。
自宅からの通修だと毎回行くのが面倒なので、泊まり訓練にして食堂の晩ご飯を満喫しましょう。
泊まり訓練を受ける物好きもそうそういないので、1人で広い部屋を使うことができるでしょう。
5日間連続では気が狂いそうになりますが、2泊3日のツアーだと思えば楽しいものですよ。
ぜひあなたも分割出頭を活用して楽しいツアーを満喫しましょう。
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