予備自衛官補訓練の登竜門!!野外演習場訓練での注意点について解説

JSDF hack
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どうも!!ブログ管理人のfujiです。

予備自衛官補訓練では駐屯地だけでなく、人里離れた山奥の野外演習場で訓練をする機会があります。


大自然に囲まれた演習場なので、訓練拠点である駐屯地と違って開放感や気分転換にはちょうどいい感じにはなります。


しかし、大自然の野外駐屯地だからこそ注意すべき点が多数あります


そこで今回は、野外演習場での訓練中の辛いことやあると便利なアイテム等について解説します。


事前の準備と野外演習場での情報をあらかじめインプットし、大自然での快適な訓練を満喫しましょう。


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予備自衛官補訓練で野外演習場を使う訓練課程について解説



まずは、予備自衛官補訓練で野外演習場を使う訓練課程について解説します。

基本的にはA〜D課程である一段階では野外演習場に行くことはありません。

野外演習場を使い始めるのは2段階からです。


E・G・I・J課程の4つの訓練課程の時に、野外演習場にいくこととなるでしょう。


2段階E課程訓練


2段階訓練のE課程では野外築城というカリキュラムがあります。

この野外築城の項目として、掩体の構築や天幕の設営方法などを学びます。


天幕というのは自衛隊式のタープのようなテントで、掩体というのは人員や武器などを守るための壕になります。

チームで天幕を張ったり、人ひとりが入るくらいの通称タコツボを掘ったりします。


下記記事がE課程訓練などの2段階訓練の詳細を解説したものになるので、気になる人は下記記事へGOです。

2段階G課程訓練


G課程訓練では歩哨というカリキュラムがあります。

要は見張りのことですね。


2人一組になって四周を漏れがないように警戒します。

見張りの交代要領であったり警戒範囲内での異常についての報告要領など、予備自衛官の実際の任務になりうる科目です。

G課程訓練の詳細も上記記事にて解説しているので、歩哨の練度判定合格できるように予習しておきましょう。



3段階I・J課程訓練


3段階の訓練のメインカリキュラムは実弾射撃です。

64式小銃を使っての25m・200mの射撃になります。


ほとんどの人が実銃を撃つことが初めてだと思うので、緊張感MAXの訓練になるはずです。

一つの間違いで命に関わる事象になることもあるので、指導する基幹隊員もピリピリした感じになります。


実弾射撃のある予備自衛官補3段階訓練の詳細をまとめた記事がありますので、気になる方は下記記事へGOです。

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野外演習場訓練のここがツラい



今ままで予備自衛官補や予備自衛官の訓練で3箇所の野外演習場で訓練を受けてきた私の、個人的に辛かったことについて解説します。

どこの演習場も地形や特色は違いますが、どこの演習場でも似たような辛さが待っていると思ってください。


どこの演習場も人里離れた大自然であるということには変わりありませんからね。



トイレが不衛生すぎる


人里離れた山の中ということだけでなく、普段全く管理されていないのでトイレが不衛生な状態です。

駐屯地と違って常に隊員が駐在しているわけではないので、清掃等もまともにされていません。


・虫や臭いがやばすぎる


大自然に囲まれたまともにメンテナンスがされていないトイレなので、虫やトイレ独特の臭いがヤバいです。

人間の排泄物があるところに虫は寄ってくるのでコバエなどはたくさんいますし、蜘蛛や蜂などの虫のオンパレードです。


虫が苦手な人にとっては用を足すだけでも精神的な苦痛が伴うでしょう。

・手を洗えないことがある


演習場によっては手洗いがないこともあります。

その場合は、演習場内に流れる小川で手を洗うことになります。


手洗いがある演習場もありますが、私は過去に「大腸菌が検出されて使用できない手洗い場」がある演習場に遭遇したことがあります。


もともと不衛生なトイレなので、体に害のある菌が検出されることにも納得です。


このような場合もあるので、野外演習場では満足に手を洗うこともできませんし、バイキンだらけかもしれない水が出るところで手を洗うことはリスクです。


安心してトイレを使うには個人で対策をする必要があるでしょう。


・トイレットペーパーが置いてない


野外演習場のトイレには備え付けのトイレットペーパーがないことが多いです。

訓練で演習場使う時以外には人が存在していないので、トイレットペーパーを野ざらしにすることでの衛生面を配慮してのことかと思われます。


予備自補の訓練の時であれば、居室のひとりが代表して持って行ったりとすることもあります。

しかし、トイレットペーパーが無くなったりすることもあるので、個人でポケットティッシュ等を持っていった方が良いでしょう。


山奥なので花粉がヤバい


日本の山には戦後の焼け野原を早期に復興するために、育ちの早い杉の木がたくさん植えられています。

そのため山奥の野外演習場では、物凄い量の花粉が飛んでいます


予備自衛官補の時の訓練は基本的に夏〜冬にかけての期間にしか訓練が設定されていないので、花粉が一番凄い春の時期に野外演習場に行くことはないでしょう。

しかし、予備自衛官訓練に関しては一年中訓練日が設定されているので、花粉症持ちの人は春に予備自衛官訓練の申し込みをしないように注意しましょう。

・秋も花粉が飛んでいるので要注意


春の花粉の代表はスギやヒノキですが、紅葉の秋の時期にも花粉が飛んでいます

スギも少し花粉を飛ばしますし、ブタクサやヨモギなどが花粉を飛ばしています。


春の花粉の時期じゃないからと油断して秋に野外演習場に行って、花粉地獄を味わうことになります。

街中では反応しなくても山奥では花粉が飛びまくっているので、演習場に着いた途端に鼻水がジュルジュルになります。


秋の時期でも油断することなく花粉の薬を準備しておきましょう。


大自然の脅威がヤバい


人里離れた山奥の野外演習場なので、大自然の脅威が襲ってきます

人工物は射撃の的と出入り口のゲートのみの状況なので、雨風をしのぐ建物もなければ暖を取る方法もありません。


野生の動物や虫なんてそこら中にいます。

これらの外的要因をうまく回避しなければならないのです。

・動物のフンが転がっている


特定の演習場の話になりますが、予備自衛官補の時の野外演習場には鹿が住んでいました

なので、戦闘訓練場などの芝生には至る所に鹿のフンが転がっていました


コロコロのフンが大量に転がっている場所での戦闘訓練は地獄でしたね。

フンの上で第5匍匐をしなければならないので、顔にフンが当たりまくります。


草食動物なのでコロコロと乾燥したフンですが、生理的に無理な人もいるでしょう。


・冬の野外演習場は寒すぎる


予備自衛官補訓練は真夏に行ったら地獄を見ますが、真冬に行っても地獄を見ることとなります

ただでさえ寒いのに、山奥ともなれば寒い通り越して痛いですからね。


体を動かす戦闘訓練とかだったらいいですが、あまり動かない歩哨射撃であれば寒さとの戦いになります。

真冬の雨や雪が降りまくる中での訓練は想像を絶するくらいにシンドいですからね。

64式小銃がキンキンに冷えてますし、冷たくなるとスライドが固くなるのでかなり力が必要になります。



また、自衛隊では迷彩柄やOD色といった服装の指定があるので、戦闘服の中の衣類にもそのルールが適応されます。

赤や青なんて色の暖かい衣類を着てはNGなので、自衛隊の色に相応しい防寒衣類を揃えておきましょう


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野外演習場訓練を乗り切るためのマストアイテムについて解説



野外演習場での訓練を快適に過ごすための必須アイテムについて解説します。


トイレットペーパーやポケットティッシュ


演習場で用を足すには必須のアイテムとなります。

居室の6〜8人に対して1個のトイレットペーパーでは心許ないですからね。


またいざというときの備えとして、ポケットティッシュも持っていきましょう。

1個では足りない場合もありますし、トイレは空いているのに紙が無いという状況もあり得ます。


予備自衛官訓練では雑嚢を貸与されないこともあるので、胸ポケットに入るサイズのポケットティッシュは強い味方になります。


ウエットティッシュ


用を足した後や、ご飯を食べた後などに重宝するのがウエットティッシュです。

これさえあれば手を洗えない状況下でも問題なしです。


携帯性を考慮してボトルタイプのものでなく、シートタイプのものを選ぶと良いでしょう。


ジップロック


野外演習場では天幕以外の雨風をしのぐ設備はありません。

また、予備自衛官補のE課程訓練の時にしか天幕を張らないので、I・J課程なんかで雨が降ったらずぶ濡れの状態になります。


雑嚢の中に入れてあるタオルやポケットティッシュ等の小物全てがずぶ濡れの状態になるのです。

そこで活躍するのがジップロックです。


自衛隊の野外演習では、衣類等全てパッキングして背嚢に入れて訓練に臨みます。

予備自補の10キロや25キロ行進の訓練の時にもこのパッキングを行います。


その時に培ったノウハウを別の訓練でも活用しましょう。

タオルやタバコ、メモ帳なんかもジップロックの中に入れて雨から守りましょう。


防寒衣類


冬場の訓練に行かないことが一番の対策ですが、本業との兼ね合いからどうしても冬場に行くこともあるでしょう。

そこで冬の野外演習に耐えうる防寒装備を準備しましょう。

揃えておきたいアイテムとしては

パッチ
長袖シャツ
フリース
手袋
ネックウォーマー

上記5つですね。

それぞれ私が使ってきた中でイチオシのおすすめの商品について解説します。


・パッチ(ももひき)





陸上自衛隊の戦闘服は厚手の生地なので頑丈な作りになっていますが、保温性については悪すぎです。

そこで冬場の訓練ではパッチが必須アイテムとなります。


上記のエクシオのパッチは、裏側が起毛加工されているので肌触りも良くめちゃくちゃ暖かいです。

それだけでなく、伸縮性・速乾性・抗菌消臭に優れているベストバイな一品となっています。


服装の統制に厳しい自衛隊ですが、露出しない下半身の部分に関しては何色でもOKです。

まぁ、無難に黒色を選んでおくと良いでしょう。


・長袖シャツ


半袖のシャツだけではとてもじゃないけど風邪をひきます。

そこで速乾性重視タイプのメッシュ生地の長袖シャツではなく、保温性重視の長袖シャツを揃えましょう





上記の自衛隊御用達の長袖シャツは、コットンのようなふかふかの肌触りですし、何より暖かいです。

少し肌寒くなる11月の訓練であれば、この長袖シャツの上からTシャツを着るだけで十分に戦えます。


少し厚手の生地ながら乾くのも早いので、物乾場に2〜3時間放置してれば乾いてますからね。

野外演習場の訓練だけでなく、普段使いでも私はこの長袖シャツを愛用してます


てか、迷彩やODシャツが部屋着になりがちなのは予備自衛官あるあるかと思いますけどね。

だってそこそこの値段するので使わないともったいないじゃないですか!!


予備自衛官補のあるあるについて書いた記事がありますので、気になる方は下記へGOです!!

・フリース


長袖の極温のシャツを着てても山奥の野外演習場の寒さは厳しいものです。

そこで、ODや迷彩柄のフリースのような衣類を着込んでおきましょう。




山といえばノースフェイス一択ですね。


選ぶ時のポイントとしては、暖かいけど薄手の衣類であるということです。

セーター生地とかであれば上記商品でなくても沢山ありますが、生地が分厚くなると動きにくくなります

それだけでなく、射撃の時には銃の肩付けであったり、肘を固定するときに分厚い生地だとズレてしまいます。


射撃の精度が落ちることになるので、分厚いすぎないフリースを選びましょう。


・手袋


戦闘訓練や銃の取り扱い時には手袋を使うこととなります。

夏場の時であれば薄手の迷彩手袋をオススメしますが、冬場の訓練であれば厚手の暖かい手袋を持っていくのが良いでしょう。




上記商品であれば手先を寒さから守ってくれますし、64式小銃の凍える冷たさからも守ってくれます


射撃の時には引き金を引く時に若干のやりずらさがあるので、射撃の時には薄手の手袋を使うか素手で挑んだ方が良いでしょう。

特に64式小銃は89式小銃と比べて部品構成が多いので、少しの挙動で射撃性能が変わってきます。

引き金を引く指の僅かな違いが射撃の結果に結びつくので、射撃本番の時には右手のみ素手で挑む隊員が多いです。



予備自衛官補は必ず64式小銃ですし、予備自衛官でも89式を使える駐屯地は限られてます。

20式小銃が導入されているところではありますが、予備自衛官部隊である私たちはまだまだ64式小銃を使うこととなるでしょう

・ネックウォーマー


予備自衛官補の課業中であればネックウォーマーを着けることは許されませんが、比較的ゆるい予備自衛官訓練ではネックウォーマーを着けてても注意されることはありません。

てか、OB自衛官であるベテランの方々はみんな着けてますからね。


また、予備自衛官補も課業後であればネックウォーマーを着けてても問題ありません。

首元を温めるだけで寒さが全然違ってきますからね。




上記のネックウォーマーであればゴワゴワとした厚手の生地じゃないので邪魔にはなりませんし、何よりも暖かいです。

自衛隊色である迷彩柄でもあるので、戦闘服を着てこのネックウォーマーを装備していても浮くこともありません。




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まとめ:準備を万全にすれば野外演習場も怖くない



物心両面の準備ができていなければ、非常にツラい思いをする野外演習場訓練になるでしょう。

しかし、あらかじめ情報をインプットしておけばツラいことに遭遇しても対応できますし、マストアイテムを揃えることで快適な訓練になります。


予備自衛官訓練では射撃の時にしか野外演習場を使いませんが、予備自衛官補では射撃以外でも訪れることになります。

避けては通れない野外演習場を克服して、楽しい訓練生活を暮らせるようにしましょう。

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