どうも!!ブログ管理人のfujiです。
コロナウイルスが日本に到来したのが2020年の1月なので、もう少しで1年が経とうとしてます。
しかし、それだけの月日が流れてるにもかかわらず、世界的にはコロナの猛威が衰える兆しも見えませんし、日本国内でもいまだに自粛ムードが拭えない状態です。
非常事態宣言での経済活動の縮小や、いまだ続く自粛ムードにより大手企業でさえも大きなダメージを受けてます。
国の給付支援や企業努力によりなんとか首の皮一枚繋がっている状態ですが、今年の年末から年始にかけて急激に景気が冷え込むでしょう。
今はまだコロナの影響が表面化していないだけで、これからが本当のコロナ不況がやってくるのです。
そこで今回は、コロナショックでのダメージが冬のボーナス大幅減という形で表面化した大手企業についてと、これから訪れるコロナ大不況について解説します。
アメリカのサブプライムローンを発端としたリーマンショックとは比べものにならないコロナ不況が、もうそこまできているのです。
コロナによる夏のボーナスへの影響は限定的だった
コロナウイルスが日本に上陸した当初は、そこまで影響はありませんでした。
中小零細企業は夏のボーナスカットやボーナス無給という厳しい現実を突きつけられましたが、大手企業は中小企業と比較して大幅なボーナス減というのはありませんでした。
大企業の夏のボーナスは微減であった
大手旅行会社や国際路線を持っている航空業界などは大ダメージを受け、夏からボーナスカットを食らってます。
しかし、その他の大手企業のボーナス回答は現状維持か微減でありました。
大手企業153社の平均ボーナス額が90万1147円で、前年と比較して2.17%の減で済んでます。
経団連は5日、大手企業の2020年夏賞与(ボーナス)の最終集計結果を発表した。回答した153社の妥結額は加重平均で90万1147円と19年夏から2.17%減った。2年連続で前年を下回った。新型コロナウイルス禍による収益の悪化が響いた。所得の減少や消費者心理の冷え込みで景気の持ち直しの遅れにつながる恐れがある。
※日本経済新聞 夏ボーナス2.17%減 経団連最終集計、コロナ影響より
中小企業ではボーナス無しであったりリストラ勧告など厳しい環境でしたが、さすが大企業といったところでしょうか。
まぁ、コロナ禍での従業員の対応に報いるためかもしれませんが、大幅なボーナスカットを実施してる大手企業は一部であったようです。
・ボーナス額提示のタイミングが良かった
夏のボーナスや賃金ベースアップは、春季生活闘争の結果で反映されます。
春闘は2月頃から労働組合と会社との交渉が始まり、3月の頭くらいに組合と会社側との条件が締結されます。
つまり、春闘を行ってる最中はまだコロナウイルスが日本に上陸したばかりで、日本の経済自体には大きな影響が出ていなかったのです。
3月頃の日本の状況としては以下の通りです。
・緊急事態宣言発令前
・オリンピック延期の審議中
・自粛ムードですらない
・感染者数累計960名
・死者41名
今現在ほど逼迫した状況でもありませんでした。
普通にマスクが店頭に置いてある状況でしたしね。
この頃はまだコロナに対して楽観視されてる状況でもあったので、大手企業の春闘の回答がボーナス微減という結果になったのです。
大手企業が続々と冬のボーナスカットを表明
冬のボーナスではコロナウイルスによる影響がモロに反映されることとなります。
・延期が決定した東京オリンピック
・人足がまばらなゴールデンウィーク
・緊急事態宣言の発令
・夜の繁華街への自粛要請
・リモートワークへの移行
上記の事柄以外にも沢山の物事をコロナが変えていきました。
これにより、アフターコロナにうまく対応できなかった産業は大打撃を受けることになりました。
百貨店などの小売業や航空・鉄道・バスなどの人の移動に関わる運輸業、そして外国人頼みの観光産業などがコロナでの敗者ですね。
実際に冬のボーナスの減額に踏み切った大手企業は
・JR西日本
・オリエンタルランド
・ANA
・JTB
などなどですね。
どの企業もアフターコロナの世界では生きていくことが難しい企業ばかりですね。
上記各企業のボーナスについて解説していきます。
JR西日本(西日本旅客鉄道)
本州鉄道三社(東海・東・西)の中では最弱の経営基盤であるJR西日本が、冬のボーナスの大幅減を発表しました。
関西エリアや山陰・九州の一部を管轄するJR西日本ですが、コロナで自粛されてしまっては大ダメージですね。
ゴールデンウィークの乗車率は前年対比で5%だったようです。
山陽新幹線はお客様ではなく空気を運んでるだけの状態になってます。
・冬のボーナスは1.5ヶ月分支給
この企業は少し変わっていて、春闘の時に夏冬のボーナスの金額を決定します。
春闘の時には夏2.69ヶ月・冬2.69ヶ月と労使間で合意していたようです。
年間で5.38ヶ月なんてさすが大企業と言ったところでしょうか。
しかし、コロナの影響により2020年4〜6月の第一四半期では997億円の赤字となり、年間で2400億円の赤字を見込んでます。
よって、JR西日本は1.5ヶ月分を提示しています。
夏のボーナスは2.69ヶ月分だったので、1.19ヶ月分の減額ですね。
JR西日本は2日、春の労使交渉の際に2.69カ月分で合意していた冬のボーナスにあたる一時金の支給額について、1.5カ月分に引き下げると各労働組合に提案したと発表した。組合員平均で35万~40万円の減額となる。新型コロナウイルスの感染拡大で業績が悪化しているとして、JR西と各労組はいったん合意した一時金を下げることにはすでに合意している。
※日本経済新聞 JR西日本、冬のボーナス 35万円強の引き下げ提案
年間で4.19ヶ月分のボーナスが出るだけましだとは思いますが、国鉄民営化してから今まで1度も赤字を出していない企業でもこの有様です。
このままコロナが収束しなければ、国鉄化に逆戻りになる可能性もあるかもしれませんね。
オリエンタルランド(東京ディズニーリゾート経営会社)
夢の国のディズニーランドもコロナ禍の影響には勝てなかったようですね。
コロナが日本で蔓延し始めた2月末頃から休園をしています。
7月1日から入場者数を限定して感染対策を実施した上で一部公演しているようですが、人の戻りはそれほどよくはないようです。
東京ディズニーリゾートの2018年度の入場者数が年間で3255万人であり、一日の平均に直すと約9万人程度でした。
入場者を限定した現在は、1日の入場者数は正式には公表してませんが15000人程度のようです。
・冬のボーナスは7割カット
オリエンタルランドは夏冬合計のボーナスは5〜7ヶ月分と、かなりの高待遇のボーナス体系です。
基本給はそこまで高くない代わりに、業績に連動したボーナスで社員を労っているようです。
しかし、今回のコロナ禍の影響で冬のボーナスは7割という大幅カットに踏み切ります。
東京ディズニーリゾート(TDR、千葉県浦安市)を運営するオリエンタルランドが約4000人いる正社員と嘱託社員の冬の賞与を7割削減することが14日、分かった。業務が無いダンサーなど一部の契約社員には配置転換を要請し、合意できなければ退職などを促す。人件費を圧縮し、新型コロナウイルス下の業績悪化に対応する。
※日本経済新聞 オリエンタルランド、正社員賞与7割減 ダンサー配置転換
手厚いボーナスで成り立っている給料体系なので、冬のボーナスの7割減は大幅な痛手でしょう。
※Resaco 【平均年収708.8万円】オリエンタルランドの給与・ボーナスが高いのはなぜなのかより
仮に上記表のボーナス額だったとして、夏に40万円前後貰っていた20代の冬のボーナスは12万円ということになります。
2020年4~6月期の連結最終損益は248億円の赤字という状況を考えれば、ボーナスが出るだけましでしょう。
しかし、ボーナス頼みの給与体系では家や車のローンを組んでる社員にとっては死活問題です。
この状況が長く続くなら、生活が立ち行かなくなる人も出てくるでしょう。
ANA(全日本空輸)
鉄道関係もコロナショックで甚大なダメージを受けましたが、空の足である航空関係も大ダメージですね。
国内路線も壊滅的ですが、それ以上に国際路線は死んでますもんね。
4月の来日外国人は前年対比99.9%減の2900人です。
中国人客は2019年4月は72万6132人だったのに対して、20年4月はわずか200人のほぼ100%減です。
世界的に見てもどこも同じでしょうが、鎖国状態になっています。
・冬のボーナスは無し
冬のボーナス無しという苦渋の決断をすることとなりました。
全日本空輸(ANA)が退職金を割り増す新たな希望退職の実施を労働組合に提案したことが7日、分かった。新型コロナウイルスの感染拡大で経営状況が悪化するなか、コスト削減を急ぐ。2020年度の一般社員の冬季賞与もゼロにするほか月例賃金も減らす。年収は3割減る見通しだ。
※日本経済新聞 ANA、希望退職を募集 賃金カットで年収3割減に
ANAは夏のボーナスも半減という判断を下してますが、それに続き冬のボーナスは0円です。
2020年4月〜6月の四半期決算では1088億円という赤字を叩き出してますから、仕方ないことですね。
第一四半期決算が赤字でも株主配当金を出す企業ありますが、ANAに関しては中間配当金は無し、期末配当金は未定という状態です。
JR東やJR西日本は四半期決算が赤字でしたが、株主配当金は前年の4割減程度にとどまってます。
〜20年配当金実績と21年配当予定金額〜
・JR東日本 165円→100円
・JR西日本 182.5円→100円
・大企業としては異例の対応
また、冬のボーナス無しだけではなく大手企業としては異例の対応を行なってます。
・冬季賞与の支給見送り
・一般社員の基本給削減
・グループ傘下の他企業社員へも適用を検討
・希望退職に応じる従業員への割増金の増額
・無給で最大2年間休職できる制度を新設
・副業の完全解禁 他社で雇用契約可能
基本給の削減と副業の完全解禁が異例ですね。
もはやANAだけでは社員を抱えることができないことを表明してますね。
大企業の副業禁止はいまだに伝統文化のように残ってますが、ANAの件を契機に副業解禁の波が押し寄せるでしょう。
JTB
大手旅行会社のJTBですが、コロナ禍により海外向けの旅行は全滅状態です。
頼みの国内旅行も自粛ムードによりゴールデンウィークや夏休みは壊滅、観光庁管轄のGo Toトラベルが頼みの綱と言ったところですね。
同調圧力の強い日本では自粛ムードはいまだに健在なので、政府主導のキャンペーンでも旅行業界が息を吹き返すのはまだまだ先でしょうね。
・冬のボーナスは無し
夏のボーナスは前年とほぼ同水準でしたが、さすがに冬のボーナスは無しという回答です。
大手旅行会社のJTBは、新型コロナウイルスの影響で経営環境が厳しい状況にあることから、ことしは社員に、冬のボーナスを支給しないことを決めました。JTBは、感染拡大による旅行需要の落ち込みで、先月末時点での国内旅行の夏休み期間中の予約が去年の同じ時期に比べ5分の1程度に減っているほか、海外旅行は、8月の出発分まですべての国と地域で取り扱いを中止するなど経営環境は厳しくなっています。
※NHK WEB 大手旅行会社JTB ことし冬のボーナス支給せず 新型コロナ影響
同じ大手旅行会社のHISは夏のボーナスがゼロでしたので、頑張っているとは思います。
しかし、航空業界同様に非常に厳しい状況であることは間違いありません。
海外向けにオリンピックのキャンペーンプラン等に力を入れてたようなので、コロナによる自粛とオリンピック延期により甚大なダメージがあったでしょう。
このままオリンピック中止ということになってしまったら、JTBを始めとする旅行業界が崩壊するかもしれません。
まぁ、旅行業界だけでなく日本の大半の産業がオリンピックありきで設備投資や事業拡大をしていたので、オリンピックの中止は日本の崩壊を意味しますけどね。
本当のコロナショックによる地獄は来春から始まる
コロナショックによる影響は来年の春から本格化するでしょう。
今までの状況はほんの序章です。
大まかなストーリーとしては
・年末年始の急激な消費の落ち込み
↓
・デフレーションの進行
↓
・本格的な不景気到来
上記のような展開で不景気の沼へとズルズル滑り落ちるでしょう。
年末年始にかけて急激な消費の落ち込み
まだ冬のボーナスを発表していない大手企業も、冬のボーナスの大幅な削減を実施するでしょう。
多数の大手企業がボーナス減を表明してるので、右に同じになるはずです。
この冬のボーナス削減のニュースにより、消費者の意識としては生活防衛資金として貯金する方向になるでしょう。
・年末年始の商戦に甚大なダメージ
年末のクリスマスや年始の初売りなど、1年を通して大きなビジネスチャンスがあるのが年末年始です。
しかし、大手企業の社員でさえ懐事情が厳しいので、この年末年始では企業の売上をアップすることは難しいでしょう。
ローンが前提の自動車やマイホームなどは壊滅的ですね。
ただでさえコロナによる外出の自粛ムードが続いてるところに、ボーナスカットによる消費の自粛まで襲ってきますからね。
デフレの進行
給料が少なくなって消費マインドが低下した消費者を繋ぎ止めるには、企業側が商品の値段を下げて薄利多売でやっていくしかありません。
企業の利益が少なくなるので、必然的に給料も少なくなっていきます。
このように賃金が下がり物価が下がる減少をデフレーションと言います。
日本政府による給付金支援など市場に多くのお金をばら撒いてるので、インフレが進行するように思われます。
しかし、行先不透明な不況下であれば生活に多少のゆとりがある世帯でも、消費にはお金を回さず貯金にお金を回すでしょう。
年金受給世帯なんかはタンス貯金が大好きですからね。
若者を押しのけて給付金を我先に貰いに行って、そのお金をタンスに押し込むだけですからね。
政府が狙うように市場にはお金が回らず、デフレが進行するでしょう。
・デフレスパイラルによる企業の業績悪化
デフレの進行は物価が安くなるという良い面もありますが、企業の利益が確実に減っていきます。
一つの商品での利益が少なくなるので、大量に商品を売らなければ利益が確保できません。
しかし、消費者の賃金が少ないので大量の消費は期待できませんし、ライバル会社との価格競争により更なる値下げをするハメになるでしょう。
そして、業績が悪くなり、賃金が低下するのです。
このようなデフレの連鎖をデフレスパイラルと言います。
日本の失われた30年の発端がこのデフレですからね。
ハンバーガーが59円とか牛丼が280円とかまさにデフレの象徴です。
リーマンショックとは比べものにならないコロナ不景気が到来
年末年始の企業の稼ぎどきに売上を上げれず、進行するデフレにより利益が圧迫されます。
これらの影響とそもそもコロナによる萎んでしまった経済活動により
・夏冬ボーナス無し
・基本給の大幅な削減
・赤字リストラの横行
・ダブルワークが必須
上記のような事態になることが容易に想像できます。
リーマンショックの時の年越し派遣村を遥かに超える事態がもうすぐそこまできてるのです。
無事リストラを免れても本業一本では満足な収入を得ることもできないでしょうし、ANAのように副業を前提とした生活スタイルが急激に進行するでしょう。
能力のある社員やゼロからイチを生み出せる人間のみが生きていける自助の時代がやってくるのです。
加えて脱年功序列の取り組みが着実に進行している日本では、年功序列にあぐらをかいてる無能な社員はアフターコロナの環境下では生きていけないでしょう。
まとめ:アフターコロナの環境に適応する準備をしよう
かつて地球上の王者であった恐竜は突如として絶滅しました。
隕石の落下による絶滅死と言われてますが、隕石の落下によって環境の変わってしまった地球に適応できなかったから絶滅することとなったのです。
まさにこのコロナも人類にとっての隕石の落下ですね。
環境の変化に対応できるように今からでも遅くはありません。
自身の市場価値を上げるためにスキルアップしたり、アフターファイブを有効活用して副業に挑戦してみましょう。
お金を働かせて稼ぐ投資にもぜひ挑戦してほしいですね。
まずは第一歩、挑戦しましょう。
人は急激に変わることはできませんが、毎日の挑戦が必ずあなたをプラスの方向に変化させるでしょう。
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